本文へジャンプ

ホーム > 神奈川の教育情報 > ニュース >先生も生徒も快適に

先生も生徒も快適に

神奈川新聞2024年01月30日

小田原城北工高生
「未来の職員室」考案

 小田原  高校生の目線で新しい学校の形を模索しようと、県立小田原城北工業高校(小田原市栢山)の生徒らが26日、自分たちの考えた「未来の職員室」のデザイン案を同市教育委員会幹部らに発表した。教員の労働環境改善のためサウナや足湯を併設したり、生徒と教員との距離を縮める開放的な間取りなど、豊富なアイデアを披露した。
 市教委は「10年度の新しい学校の姿」を模索し、2021年度から同校にアイデア作成を依頼。3年目となる23年度は、デザイン科と建設科の3年生計9人が協力し、半年をかけて「先生も生徒も快適に過ごせる職員室」について考えた。
 教員から職員室の使い心地などについてアンケートし「生徒と先生がコミュニケーションが取れるスペースがない」「リラックスできるスペースがない」と分析。2グループに分かれて、3Dモデルによる職員室のデザインを考案した。
 壁のない開放的な職員室を考えたグループは、教員が離席しているかどうかわかる電子掲示板の設置や、相談室やリラックスルームの整備を提案。別のグループは八角形の校舎の中心に円形の職員室の配置を考え、自席を固定しない「フリーアドレス」導入のアイデアをまとめた。
 市教委は生徒のアイデアを24年度に策定する「新しい学校づくり施設整備指針」に盛り込む方針。同校3年の山門広雅さん(17)は「今の職員室は堅苦しいイメージ。先生と生徒との間のバリアフリーを進めたい」と話し、安田彪さん(18)も「学校でもオフィスでもデザインが実現したらうれしい」と期待した。(深沢 剛)