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不登校、いじめ最多

神奈川新聞2023年10月14日

県教委調査 22年度、コロナ影響

 2022年度に県内公立小中学校で30日以上欠席した不登校の児童生徒が前年度比22%(3667人)増の2万323人で過去最多となったことが25日、県教育委員会の「問題行動・不登校等調査」で分かった。公立小中高校と特別支援学校が認知したいじめ件数も23・5%(7252件)増の3万8087件で過去最多となった。
 文部科学省はすでに全国調査の結果を公表しており、県内公立学校の詳細が判明した。
 県教委は結果について、不登校への理解が進んだことに加えて新型コロナウイルス禍の影響を指摘。「3密回避で関係づくりが制限される中、生活リズムが整わなかったりするなどして学校に行きづらくなったり、行かない選択をしたりする子が一定数増加した」と説明。いじめについては「軽微なものから認知する考え方が浸透してきた」としている。
 調査によると、不登校は小学生が27・4%(1720人)増の7987人、中学生が18・7%(1947人)増の1万2336人。小学校では在籍者の1・83%、中学校では6・12%を占めた。公立高校生は25%(726人)増の3629人で、在籍者の2・92%だった。
 私立では小学生が5・8%(4人)増の73人(在籍者の0・73%)、中学生は47・5%(238人)増の739人(同2・83%)、高校生は5・6%(40人)増の752人(同1・07%)だった。 いじめについては、公立小学校が23・7%(6099件)増の3万1869件で、中学校が22・7%(1095件)増の5917件。身体的被害や長期欠席が生じた「重大事態」は小学校9件(4件増)、中学校5件(2件増)だった。
 公立小中高校での暴力行為は13・1%(1106件)増の9541件だった。
 中途退学者は公立高校生が7・1%(133人)増の2012人、私立高校生が22・1%(174人)増の962人。公立の内訳は全日制が15・9%(173人)増の1262人、定時制が0・9%(4人)増の463人、通信制が13・3%(44人)減の287人だった。
 公立学校の自殺者は9人増の計32人で、10年度以降で最多。内訳は高校生21人、中学生10人、小学生1人。高校生は8人増え、10年度以降で最も多かった。私立は中高生が各1人だった。 (成田 洋樹)