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首都圏 広がる中学受験

神奈川新聞2009年02月20日

県立中高一貫校
開校で押し上げ

 二〇〇九年の国公私立中学入試で、神奈川を含む一都三県の受験者数が六万四千二百人となり、過去最高を更新したことが大手進学塾・日能研(本部・横浜市港北区)の調査で分かった。首都圏の小学六年児童の五人に一人以上が中学受験に挑戦している計算。今春に開校する神奈川県立中等教育学校二校が初“参戦”したことが呼び水となり、受験者数を押し上げた。 (田口要)

 日能研の推定によると、〇九年の受験者数は、過去最高だった○八年より三千二百人増加。小学六年児童の受験率も21・2%と前年をO・6ポイント上回った。
 都県別では、神奈川は前年比二千九百人増の一万三千八百人。東京(二万九千八百人)、千葉(九千五百人)、埼玉(一万一千百人)が微増か微減だっただけに、神奈川の増加が全体の受験者数を底上げした格好だ。結果、神奈川の受験率も跳ね上がり、前年比3・3ポイント増の17.2%となった。
 神奈川県内初の公立の中高一貫校として四月に開校する県立中等教育学校は二月一日と七日に二校(平塚と相模原)が入試を行い、定員各百六十人に対し計三千六百二十五人が受験。両校の平均競争率は一一.三三倍だった。
 「高校受験を意識せずに六年間やりたい勉強ができる」「私立校に比べて授業料など経済的負担が少ないことがありがたい」−。受験佳と保護者の双方から熱い視線を送られた公立の中高一貫校。日能研本部進学情報室の井上修室長は「初めて入試をした県立中等教育学校が潜在的な中学受験需要を掘り起こす役割を果たした」と分析する。 通信教育大手ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「Benesse教育研究開発センター」教育調査室の木村治生室長は、過熱する中学受験の要因として「ゆとり教育の導入で学力低下の不安感が高まるとともに、学校を選択するという考えが広まり、七、八年前から子供の教育に熱心な保護者が増えた」と指摘。公立の中高一貫校の人気については「経済的負担の少なさと特色で選ばれた」とみており、「保護者は不況だからこそ子供の能力を高めようと考える可能性があり、中学受験の人気にブレーキがかかるとは考えにくい」と話している。