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再編統合6校が閉校式

神奈川新聞2009年01月19日

地域にありがとう
イベントなどで別れを惜しむ

 県教育委員会が県立高校の再編統合を進める中、六校が二〇〇八年度でその歴史に幕を閉じる。各校は支えてくれた地域住民や関係者への感謝の気持ちを示そうと、閉校式を計画している。世界で活躍する卒業生に講演を依頼したり、学校開放を検討したりするなど、さまざまな趣向を凝らして母校最後の年を彩ろうとしている。  (田口要)

 今月九日。鎌倉市大船の鎌倉芸術館で、上郷高校(横浜市栄区)の閉校式が行われた。同校は港南台高(同市港南区)と再編統合し、〇九年度から「横浜栄高校」に生まれ変わる。
 閉校式では、帯川ひろみ校長やPTA会長などがあいさつ。学校運営に貢献した地域住民らに感謝状が贈られた。生徒を代表して壇上に上がった上郷高二年で生徒会長の金子紗耶香さん(17)は「一、二年生は上郷生として卒業することはないが、大好きな上郷高校を母校として、これからも大切にしたい」などとあいさつした。
 終業式までまだニカ月以上ある中での今回の式典。「実は最後にもう一度、閉校祭をやるつもりなんです」と金子さん。三月十九日に生徒だけで企画・運営するイベントを検討している。金子さんは「上郷の最後を湿っぽくせす、『楽しかった』と明るく締めくくれるものにしたい」と意気込みを語った。
 他の五校も現在、閉校式を計画中だ。港南台高は三月三日に実施する。同校の創立を記念してつくられたが、現在あまり歌われなくなった「開校の歌」を出席者全員で歌う予定だ。在校生は今後、音楽の時間を利用して練習に励む。
 総合学科高校の「座間総合高校」に再編統合される栗原高(座間市栗原)と、ひばりが丘高(同市ひはりが丘)。栗原高は三月十九日の完校式での講演を、北京五輪サッカー女子日本代表の大野忍、宇津木瑠美両選手に依頼した。両選手はいずれも同校の卒業生。同校は「世界で活躍する先輩に会って、卒業生や在校生に栗原出身という誇りをいつまでも持っていてほしい」と期待。両選手が所属するチームから、色よい返事がくるのを心待ちにしている。
 ひばりが丘高は三月十四日に三部構成のイベントで、学校の最後を飾ろうと計画中。一部の式典、二部の生徒による出し物の後、三部で地域に学校を開放したい考えだ。「在校生や卒業生だけでなく、地域の人たちにも最後にもう一度、学校に触れて味わってほしい」と同校。
 「平塚湘風高校」に再編統合される神田高(平塚市田村)と、五領ケ台高(同市片岡)はともに三月七日を予定。五領ケ台高は「地域の人に感謝の気持ちを込めた式典にしたい」と話している。