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厚労省検討 新型インフルエンザ発生初期

神奈川新聞2008年11月19日

都道府県単位で休校
「人から人」拡大抑止

 大流行すれぱ国内で最大六十四万人が死亡する恐れがあるとされる新型インフルエンザの拡大抑止策として、厚生労働省が、国内での発生初期に、都道府県単位の大規模な学校閉鎖の実施を検討していることが、十八日分かった。

 具体的には、いずれかの都道府県で「人から人へ」の感染が一例でも起きたら、原則としてその都道府県内全域で学校を休校にする。文部科学省とも協議を進めている。
 二十日午前に開かれる厚労省の新型インフルエンザ専門家会議で議論し、了承されれは国の指針に盛り込まれる見通し。
 新型インフルエンザの拡大抑止策としては、インフルエンザ治療薬やワクチンなど医療面の対策もあるが、量の確保や効果などについて限界も指摘されているため、集会や外出の自粛など、人と人との接触を避ける方法が見直されている。
 中でも大勢の子どもが一カ所に集まる小中学校や高校、幼稚園、保育園などは、毎冬流行するインフルエンザなど一般的な感染症でも、地域に感染を広げる重要な原因になっているとされる。
 新型インフルエンザでも集団感染の温床になる恐れが極めて強いため、厚労省は発生初期から積極的に学校閉鎖を打ち出すことにした。
 現在検討中の方針によれば、大規模休校に踏み切るのは、人から人への感染が国内で確認された場合。海外で感染した人が帰国後に発症した場合は、直ちには対象とならない。

新型インフルエンザ
 毎冬流行するインフルエンザとは異なり、人に感染しにくかった鳥などのインフルエンザウイルスが、人に感染しやすいよう変化して発生すると考えられている。大半の人が免疫を持たないため、世界で爆発的に流行する恐れが強く、政府の推計によると発生時は国民の25%が発病、医療機関の受診者数は最大約2500万人、死者は同64万人。アジアなどで鳥から人への感染が続く鳥インフルエンザ(H5N1型)が、新型に変化する事態が最も心配されている。