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口座情報など流出か

神奈川新聞2008年11月12日

06年度県立高生
業者PCから最大11万人分 ウィニーで感染

 二O〇六年度に県立高校に在籍していた生徒の個人情報がインターネット上に流出した可能性が高いことが十一日、分かった。コンピューターシステムの開発に携わった業者のパソコンから最大で全生徒約十一万人分のデータが流出したとみられ、県教育委員会は確認を急いでいるが、いまのところ個人情報が悪用された形跡はないという。(佐藤浩幸)

 県教委によると、流出した可能性のあるデータは生徒の住所、氏名、授業料の振替口座番号、電話番号など。二O〇五年度に県教委が授業料の徴収システムを開発する際、開発を担当した日本IBMの下請け業者の男性社員のパソコンにあったデータと同じ二十〜三十人分の個人情報の画像がインターネット上に大半カぼかした状態で掲載されていた。
 データは契約終了後に消去しなければならなかったが、男性社員は私物で使っていたコンピューター内にデータを残したままにしていた。ことし六月になってファイル共有ソフト「ウィニー」を介してウイルスに感染していたことが確認されている。
 九月に県庁へ匿名の情報があったことを受け、県教委が委託先の日本IBMに調査を指示した。日本IBMの調査によると、今のところそれ以外の生徒の情報流出は確認できていないという。
 県教委は発表が遅れたことについて「発表することで検索回数が増えて、仮に流出していた場合にデータが表面化し、二次被害の恐れがあったため」と説明している。ただ、「第三者がデータを持っている可能性が高い」と警戒している。
 日本IBMは今後もデータが流出していないか二十四時間態勢で監視を継続。もし流出が確認された場合、県教委は口座番号を変更するなどの対応を生徒に要望するとしている。日本IBMは「業務委託先で判明した不適切な情報管理について深くおわびする。今後、業務委託先での情報管理の徹底を一層強化し、再発防止に努める」とのコメントを出した。

ウィニー
インターネットを通パソコンの使用者同士がざまなファイルを交換るソフト。匿名のままファィルを送受信できるため映像など著作物の通法コピーが横行、間題となってる。