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前期募集枠最大80%に

神奈川新聞2008年05月14日

来春入試で県立3高校

 県教育委員会は十三日、学習意欲向上校に指定している県立高校三校(田奈、釜利谷、大楠)の来春入試(前後期)について、前期募集枠を大幅に拡大、現行の上限よりも最大で30%増の80%に引き上げる方針を明らかにした。三校は基礎学力の定着などを目指す新タイプ校。第一志望の生徒の合格機会を広げるためとして、県教委は志願校を受験する生徒の多い前期の募集枠を高める例外措置としている。
 現行の県立高入試の募集枠については、学力試験を伴わず面接中心の前期選抜では、定員の20〜50%で各高校が募集率を決め、学力試験を行う後期で残りを募集する仕組み。前期募集率の例外措置は初めてで、三校の今春入試での前期募集率はいずれも50%だった。
 前期不合格者は後期も受けることができるが、後期では前期で落ちた志望校の受験をあきらめて志願変更する生徒が少なくない。その影響による倍率上昇で三校の当初からの志望者が合格しにくくなるのを避けるため、前期募集率を引き上げることにした。 県教委は三校を「中学では力を出し切れなかったが、意欲はある生徒」(高校教育課)向けの学校と位置付けており、前期募集率引き上げは、こうした学校の特色に見合った措置という。
 三校は来春入試から、中学での成績を五段階で評価した評点を選考対象から外し、学力試験も行わない。県教委は具体的な選考方法について検討を続けている。

(成田洋樹)